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変形性膝関節症は手術しないと治らない?外来でできる治療のすべて(ヒアルロン酸・リハビリ・装具)

「階段の下りで膝が痛い」
「立ち上がるときに膝がこわばる」
「歩き始めがつらい」

このような症状で受診される方にみられるのが、変形性膝関節症です。
そしてよくいただく質問が、「もう手術しかないのでしょうか?」というものです。

結論から言うと、変形性膝関節症の多くは外来治療でコントロール可能です。
実際に、適切な治療を行うことで痛みを抑え、日常生活を保っている方は数多くいらっしゃいます。

変形性膝関節症とは、膝の軟骨がすり減ることで関節に炎症が起き、痛みや腫れ、動かしづらさが出る病気です。
年齢だけが原因と思われがちですが、筋力低下、体重、歩き方、脚のアライメントなど複数の要因が関係します。

初期の特徴は「動き始めの痛み」です。
朝起きた直後や、椅子から立ち上がるときに痛み、しばらく動くと軽くなる場合、膝の炎症が始まっている可能性があります。

当院ではまずレントゲン検査を行い、関節の隙間や変形の程度を確認します。
進行度を把握したうえで、症状に合わせて治療を組み合わせていきます。

最もよく行われる治療がヒアルロン酸注射です。
ヒアルロン酸は関節の潤滑を改善し、炎症を抑える働きがあります。
「一時的なもの」と思われがちですが、炎症のサイクルを断つことで痛みの再発を防ぎ、歩行能力の維持に役立ちます。

次に重要なのがリハビリテーションです。
実は膝の痛みの多くは、軟骨そのものよりも太ももの筋力低下が関係しています。
特に大腿四頭筋が弱くなると、歩くたびに膝関節へ負担が集中します。

リハビリでは膝に負担をかけない運動から開始し、段階的に筋力を回復させていきます。
「動くと悪くなるのでは」と心配される方も多いですが、適切な運動はむしろ症状の改善につながります。

装具療法も有効な治療の一つです。
膝の内側に負担が集中するタイプの方では、サポーターや足底板を用いて荷重のバランスを整えることで痛みが軽減することがあります。
歩行時の安定性が上がることで、活動量の低下を防ぐ効果も期待できます。

日常生活で気を付けたい点もあります。
長時間の正座、深いしゃがみ込み、急な階段動作は膝に大きな負担をかけます。
一方で、完全な安静も逆効果で、筋力低下により症状が進みやすくなります。

体重管理も大切です。
歩行時には体重の数倍の力が膝にかかるため、わずかな体重減少でも症状の改善につながることがあります。

このように、変形性膝関節症の治療は一つではなく、
注射・リハビリ・装具・生活指導を組み合わせることで、手術をせずに生活の質を保てるケースが多くあります。

もちろん、痛みが強く日常生活に大きな支障が出る場合には手術が必要になることもありますが、それは最終的な選択肢です。
早期から治療を開始することで、進行を抑えられる可能性があります。

膝の違和感や痛みを「年齢のせい」と我慢してしまう方は少なくありません。
しかし、早い段階で対応することでできることは多くあります。

膝の痛みでお困りの方は、お気軽にご相談ください。